第142回「半導体産業の利益率はどうして高いのか? 自動車産業と比較してみる」【講師: 近藤誠一 氏】

  1. 日 時 :2025年9月10日(水)  15時00分~16時30分
  2. 参加方法:会場でのオンサイトとオンラインZoomミーティングのハイブリット方式で開催します。
  3. 会 場 :品川区中小企業センター会議室
    オンライン参加の方には、開催日前々日までに事務局からZoomミーティング参加URLを招待メールでお送りします。当日はそのURLからご参加下さい。
  4. 講 師 :近藤 誠一 氏 (株式会社レゾナック、フェロー、工学博士)
  5. 講師略歴:
    1988年 (株)日立製作所基礎研究所
    1996年 (株)日立製作所中央研究所
    2000年 IMEC vzw (ベルギー)
    2002年 (株)半導体先端テクノロジーズ (Selete)
    2003年 (株)ルネサステクノロジ
    2010年 ルネサスエレクトロニクス(株)
    2011年 日立化成(株)
    2023年 (株)レゾナック
    専門は半導体プロセスと材料。日立基礎研では表面物理や超電導材料の研究、日立中研・imec・Selete・ルネサスで半導体配線プロセス、特にCMP (化学機械研磨) の研究開発に携わり、日立化成・レゾナックではCMPスラリー (研磨材)の開発部長から事業部長を経験し、現在はフェロー。(公社)精密工学会プラナリゼーションCMP委員会の副委員長、国際学会ICPT創設メンバーとして第1回を東京で2004年に開催、国際学会ADMETA2010委員長(現在は顧問・委員)、(一社)半導体産業人協会委員。国際論文47報、国際学会127報 (内招待33報)、特許120出願。2001年IEEE IITC The Michel Lerme Best Paper Award,2001年米国R&D100 Award、2004年14thSEMI STS Award、2008年第71回半導体・集積回路技術シンポジウム論文賞など、多数受賞。
  6. 講演題目:「半導体産業の利益率はどうして高いのか? 自動車産業と比較してみる」
  7. 講演概要:半導体産業の営業利益率はデバイスメーカーのみならず、装置・材料メーカーも含めて非常に高いことは一般に良く知られている。特に半導体前工程に関わっている会社や事業部門では20%以上の営業利益率を達成していることが普通であり、好景気では30~60%にもなる場合がある。一方、自動車産業は一般的に10%以下であることが多く、自動車部品や材料メーカーに至るまで同様である。これは会社や時期に依存することはあっても、それが主たる理由ではなく、産業構造の違いによるもの、すなわち生産効率の違いによるものであることを説明し、売価アップや固定費圧縮以外に利益率を上げる本質は何であるかを様々な産業で高利益率を達成している企業や業種を例に議論したい。講演の最後にはサムソン電子、TSMC、トヨタ自動車、キーエンス、NVIDIAの利益構造を固定費・変動費に分けて比較し、さらにラビダスが利益を出すための条件も示したい。