第141回「構造物のヘルスモニタリング」【講師:湯山茂徳氏】
- 日 時 :2025年7月17日(木) 13時~14時30分
- 場 所 :Zoomによるリモート形式リモート形式
事務局から開催日前に参加連絡がありました方のアドレスへZoom会議招待メール (Zoom meeting invitation)を発信いたします。
10分くらい前になりましたら送付されたメールの中のURLをクリックしていただき、ミーティングID、パスコードから “Zoom” に参加できます - 講 師 :湯山茂徳氏 MEI (Materials Evaluation Institute) 工学博士、博士(学術)
- 講演題目:「構造物のヘルスモニタリング」
- 講演概要 : 我々の生活環境には、建築物や乗り物、道路、橋、トンネル、発電所や工場など、多種多様な構造物が存在している。これらの構造物も人間と同様に、使用を重ねることで劣化し、最終的には寿命を迎える。
事故を防ぎ、安全に利用し続けるためには、構造物の劣化に伴う損傷を早期に検出し、その危険度を評価して余寿命を把握する必要がある。そのために行われる検査は、人間の健康診断と似ており、目視、触診、超音波や放射線による検査、さらには音を利用した診断(聴診)も含まれる。特に、音を用いた検査は有効であるが、可聴域では雑音の影響を受けやすいため、より高周波である超音波領域の利用が注目されている。中でも、構造物が稼働中に発するひび割れや摩耗などによる超音波(弾性波)を検出するアコースティック・エミッション(AE)法は、構造物の健全性を把握するための有効なモニタリング手法として活用されている。
本講演では、AE法の基礎知識と、実際にどのような構造物に適用されているかについて幅広く紹介します。 - 講師略歴 : 静岡県駿東郡小山町生まれ。東京大学工学部卒業(1976年)、フランス国立原子力研究所にて研修(1977-78年)、工学博士(東京大学1982年)、MISTRAS Group, Inc.の日本法人(日本フィジカルアコースティクス㈱)設立とともに代表取締役に就任(1983年)、博士(学術) (熊本大学1999年)、東京大学工学部非常勤講師(2004年)、MISTRAS Group, Inc. のニューヨーク証券取引所上場により日本担当VP就任(2009年)、京都大学経営管理大学院特命教授(2011年4月~2018年3月)。
【専門分野】金属材料学、コンクリート診断学(土木工学)、エンタテインメント科学。
【主な学協会等の活動歴】日本金属学会、土木学会、日本機械学会、日本鉄鋼協会、日本非破壊検査協会、日本コンクリート工学協会、日本高圧力技術協会、腐食防食協会、グローバルビジネス学会、American Society for Nondestructive Testing、Acoustical Society of America、American Concrete Institute、American Society for Metals、American Society for Testing and Materials, Nuclear Engineering and Design、
上述した国内外の学術誌に、論文・解説60編以上掲載。
【主な受賞歴】日本高圧力技術協会より科学技術論文賞(2014)など
【主な著書】京都大学経営管理大学院 エンタテインメント ビジネス マネジメント講義録I、II、
朝日出版社(2015、2017)、エンタテインメントの科学、朝日出版社(2018)、アコースティック・エミッション(AE)によるIoT/AIの基礎と実用例、朝日出版社(2018)、Acoustic Emission Beyond the Millenium、Elsevier Science Publisher (2000)
【現在活動している学協会】日本非破壊検査協会、日本機械学会